Bayesian surprise shapes neural responses in somatosensory cortical circuits | Cell Reports (2023)
Gwendolyn English, Newsha Ghasemi Nejad, Marcel Sommerfelt, Mehmet Fatih Yanik, Wolfger von der Behrens
https://doi.org/10.1016/j.celrep.2023.112009
動物の感覚に基づく意思決定(decision making)はベイズ推論(Bayesian Inference)に従っていると考えられている
しかし、これがどのような神経回路によって実装されているかは不明
各刺激の提示率は同じだが、一次のマルコフ遷移が異なる刺激パターンの利用
これにより、刺激自体は同じだが、サプライズの程度が変化する
パターン刺激: 1-2-3-1-2-3-1-4-2-3-1-2-3-1-2-3-4-2-3-1-2-3
1-2-3という遷移構造を持っており、そこに4が挟まる
ランダム刺激: 1-2-1-3-2-2-3-4-2-1-2-3-3-2-1-2-4-1-2-1-3-2
123自身を含めて遷移可能で構造を持たない。そこの4が挟まる
この場合、パターン刺激の方がベイズサプライズ(Bayesian surprise)は大きくなる
細胞外電位記録(extracellular recording)で、Ventral posteromedial nuclei; VPM, postmedial thalamic nucleus; POm, 一次体性感覚野(primary somatosensory cortex; S1), 二次体性感覚野(secondary somatosensory cortex; S2)から記録
異なる2つの文脈間で、サプライズ時における発火頻度(Firing Rate; FR)に違いがあるかを調べた
VPMとPOM、受容野外のS1ではサプライズに対する応答が小さい
受容野内のS1はレイヤーごとにサプライズに異なる応答性
S2は全レイヤーでサプライズに応答
マルチユニット活動(Multiunit Activity; MUA)についてLayer別に見てみると
S1のLayer6はランダム刺激時のサプライズに強く応答
S2のLayer6はパターン刺激時のサプライズに強く応答
Naa_tsure.iconLayer 2/3にもサプライズに応答してる細胞はいるように見えるが、全体の傾向としては現れていない様子
局所電場電位(Local Field Potential; LFP)について調べると、
S1のLayer2/3のγ波(gamma oscillation)がパターン刺激時のサプライズ強く応答
S2のLayer2/3,6のα波(alpha oscillation)がパターン刺激時のサプライズ強く応答
Naa_tsure.iconパターン刺激のcontext時にα波(alpha oscillation)/β波(beta ocsillation)が強く見えるのはPredictive routing frameworkとあってる?
Layer5にパターン/ランダムの偏りがあまり見えないのが気になる
Naa_tsure.iconLayer6でdeviant detection的な応答が出るのは初めて知った
L5/6とはいえOpposing Influence of Top-down and Bottom-up Input on Excitatory Layer 2/3 Neurons in Mouse Primary Visual Cortex | Neuron (2020)とかまさに反対のこと言ってるし。
L6における強い応答は感覚刺激由来の応答を抑制する
特にL2/3におけるdeviant stimlus encodingを抑制する
Layer 6 ensembles can selectively regulate the behavioral impact and layer-specific representation of sensory deviants | eLife (2020)
Naa_tsure.icon反復抑制(Repetition suppression; RS)みたいな単純なneural adaptationによる説明から逃れられない刺激の与え方が多い中、マルコフ確率場で刺激パターンを設計してる